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日本で生活していると、特に東京には多くの外国人が生活していて、日本人も日本文化の特異性に気がつかない。例えば外国人が一応に驚くウォシュレットには、使用方法の説明がイラストで分かりやすく書かれている。また、公共施設にはどこでも同じ案内サインがあるし、京都などにはあちこちに点字と英語や韓国語の表示もある。和式トイレには座る向きを示した絵が貼られている。これほど神経を配り細やかな表記をする国は他にない。
前回の藤本先生著作、2冊連続ハズレだったのですが、これは面白かったです。16世紀フランスに亡命したイタリアの君主を殺害した男、ロレンツィオの独白を通して、殺人にいたる心理を語った作品。殺人という行動にいたる心理をいままでも何度も追っている藤本先生ですが、さすがに得意分野。非常に巧みな構成です。名著「ノストラダムスと王妃」で出てきた主人公・フランス王妃カトリーヌ・メディシスの若い頃が出てきて、同郷のロレンツィオと絡んでくるのが個人的にも入り込みやすく面白いです。また、この時代は王妃ではなくまだ王太子妃で先代王の寵姫がいる状況です。寵姫エタンプ夫人とカトリーヌの夫である王太子アンリの寵姫ディアヌ、そして王太子妃カトリーヌという女の三つ巴が生きている時代なのです。この三人がそれぞれの思惑でロレンツィオに近づいてくるというのが軸であり、その中で前述の殺人にいたる心理を通しているのが面白い。この構造が非常に良く、ラストの風呂敷のたたみ方が鮮やかです。